ダイヤモンドといえば、「4C」という言葉を耳にしたことがある方も多いはずです。鑑定書のアルファベットと数字。どこまでこだわればいいのでしょうか。世界共通のダイヤモンドの物差しである4Cを、買う人の目線で読み解きます。
鑑定書上の差にお金を払うのか、肌の上で分かる差に払うのか。それを自分で選べるようになるための記事です。
4Cとは何か
4Cは、ダイヤモンドの品質を評価するための国際基準です。カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(輝きの設計)、カラット(重さ)。頭文字がすべてCなので、4Cと呼ばれます。1950年代にアメリカの鑑定機関GIAが体系化し、いまでは世界中の鑑定機関がこの物差しを使っています。ラボグロウンダイヤモンドも、天然とまったく同じ4Cの基準で評価されます。
先にお伝えしておきたいことがあります。4Cは価格を決める共通言語ですが、美しさのすべてを語る言葉ではありません。同じ4Cの石でも、実物の表情は一粒ずつ違います。
だからこの記事では、グレード表の読み方だけでなく、「肉眼で分かる境目はどこか」を軸にお話しします。鑑定書上の差にお金を払うのか、肌の上で分かる差にお金を払うのか。それを選べるようになることが、4Cを知るいちばんの意味だと考えています。

カラー。無色にどれだけ近いか
カラーは、無色にどれだけ近いかを表します。GIAが定めた基準では、最上位のDから、黄色みが強くなるにつれてEFG…とアルファベットが進み、Zまで続きます。
D、H、N、Z。同じ形の石でも、等級が下がるほど黄色みが増していきます。
買う人の目線でいえば、境目はFとGのあいだにあります。Fまでは「無色」、Gからは「ほぼ無色」。とはいえ、鑑定士はダイヤモンドを裏返し、基準石と並べて色を判定します。
正面から一粒だけを見て、DとGを見分けるのは専門家でも簡単ではありません。ANNA DIAMONDがFカラー以上だけを使うのは、「無色」の区分は譲らず、そのうえで価格を無理のないものにするための線引きです。
クラリティ。内包物は肉眼で見えるか
クラリティは、石の内部にある内包物(インクルージョン)や表面のキズがどれだけ少ないかを表します。上からFL、IF、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2、I1〜I3と並びます。
大切なのは、この検査が10倍のルーペで行われるという事実です。つまりグレード表の大部分は、拡大して初めて見える世界の話です。
買う人の目線での境目は、VSとSIのあいだです。VS以上なら、内包物が肉眼で見えることはまずありません。逆にいえば、FLとVSは、肌の上ではほとんど同じに見えます。
その差に価格差ほどの意味を感じるかどうかは、選ぶ人の価値観に委ねられる部分です。ANNA DIAMONDは、肉眼で内包物が見えないVSクラス以上だけを使っています。
カット。唯一、人の手が決めるC
カラー、クラリティ、カラットは、石が生まれたときに決まっています。カットだけは違います。
原石をどんな比率で、どれだけ正確に研磨するか。人の技術がそのまま評価になる、唯一のCです。
そして、輝きにいちばん効くのもカットです。プロポーションが崩れた石は、入ってきた光を底から逃がしてしまいます。
カラーやクラリティがどれだけ良くても、カットが悪ければ光は返ってきません。GIAの基準では、上からExcellent、Very Good、Good、Fair、Poorの5段階で評価されます(IGIでは最上位にIdealが加わることがあります)。
左がExcellent。光が上に返ります。ANNA DIAMONDが使うのは、この左の状態だけです。
ひとつ、正直にお伝えしたいことがあります。この総合カットグレードが付くのは、原則としてラウンドブリリアントカットだけです。オーバルやペアシェイプといった形には、総合グレードが記載されないことが多くあります。
欄が空いていても、品質が低いという意味ではありません。ANNA DIAMONDでは、カット評価のあるラウンドブリリアントはExcellent以上を基準にしています。
カラット。大きさではなく、重さの単位

カラットは、大きさの単位だと思われがちですが、重さの単位です。1カラットは0.2グラム。1円玉の5分の1の重さです。
重さと見た目の関係には、少し意外なところがあります。ラウンドブリリアントカットの標準的なプロポーションで計算すると、直径の目安は0.3カラットで約4.3mm、0.5カラットで約5.2mm、1カラットで約6.5mm。
重さが2倍になっても、正面から見た直径は2倍にはなりません。カラット数だけで大きさを想像すると、実物とのあいだにずれが生まれるのはこのためです。
価格との関係も知っておいて損はありません。特に天然ダイヤモンドでは、大きな原石ほど希少なため、価格はカラットに対して段階的に跳ね上がります。ラボグロウンダイヤモンドはこの跳ね上がりがゆるやかで、同じ予算でより大きな石に手が届きます。天然との価格の違いはこちらの記事で詳しくお話ししています。
鑑定書のどこを、どの順に見るか

鑑定書を読む順番
レポート番号
その石とその書類が対応している証拠です。多くのラボグロウンダイヤモンドには、ガードル(石の側面)に同じ番号がレーザーで刻印されており、拡大すれば照合できます。番号は発行機関のサイトでオンライン照会もできます。
種別と形
ラボグロウンダイヤモンドの場合は、Laboratory Grownと明記されます。ShapeやCutの欄には、ラウンドブリリアントなどの形が記されます。
4Cの欄
Carat Weight、Color Grade、Clarity Grade、Cut Gradeの4つです。この記事で見てきた物差しが、そのまま並んでいます。
蛍光性(Fluorescence)
紫外線の下で光る性質です。4Cには含まれませんが、価格に影響することがあります。強い蛍光で石が霞んで見える例はごくまれで、日常の光で違いが分かることはほとんどありません。
ここまでが、鑑定書の読み方です。最後に、私たちがどの範囲の石を選んでいるかをお伝えします。カットは輝きに直結してあとから変えられないので譲らず、カラーとクラリティは肉眼で分かる境目までを基準にしています。
ANNA DIAMOND の 4C 基準
カラー / 色
F 以上
Dが無色。Zに近づくほど黄色みが出ます
クラリティ / 透明度
VS 以上
11段階のうち、肉眼で内包物が見えない上位6段階です
カット / 輝きの設計
Excellent 以上
人の技術だけで決まり、あとから変えられません
鑑定書
IGI / 0.5ct 以上
レポート番号で、その石の記録をたどれます
よくあるご質問
4Cが同じなら、どの石も同じように輝きますか。
いいえ。4Cが同じでも、内包物の位置や蛍光性、カットの細部によって、実物の表情は一粒ずつ違います。4Cは価格を比べるための共通言語であって、美しさの保証書ではありません。最後は実物の光で選ぶことをおすすめします。
DカラーとFカラーは、見て分かりますか。
正面から一粒だけを見て見分けるのは、専門家でも困難です。鑑定では石を裏返し、基準石と並べて判定します。肌の上での差は、価格差ほどには現れません。
鑑定書が付いていないジュエリーは、品質が不安です。
メレと呼ばれる小さな石には、業界の慣行として一粒ごとの鑑定書は発行されません。ANNA DIAMONDでは、一粒0.5カラット以上にIGI鑑定書をお付けし、鑑定書の付かない石も含めてFカラーUP・VSクラスUPを仕入れの基準にしています。
ラボグロウンダイヤモンドの4Cは、天然と同じ基準ですか。
同じ物差しで評価されます。IGIなどの鑑定機関が、天然と同じD〜Zのカラー、FL〜Iのクラリティで評価し、ラボグロウンであることを明記します。
鑑定書をなくしてしまったら、どうなりますか。
石の価値が失われるわけではありません。IGIの鑑定書であれば、レポート番号をもとに発行機関のサイトで内容を照会できます。ガードルに刻印がある石なら、番号そのものが石に残っています。
ご購入後について
ANNA DIAMONDでは、7日間の返品対応、2年間の品質保証、代官山の直営店での生涯無料クリーニングをご用意しています。分割払い(手数料なし)もお選びいただけます。
実物をご覧いただけます
グレードの差は、書類の上ではアルファベット1文字です。けれど輝きは、手元に載せて初めて分かります。東京・代官山のANNA DIAMOND Galleryでは、IGI鑑定書付きのダイヤモンドを実際に手に取ってお確かめいただけます。ご予約は不要です。
ラボグロウンダイヤモンドそのものについては、図解でわかるラボグロウンダイヤモンドの記事でご説明しています。
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