#18 祝福の光

Journal by Haruna Mori

#18 祝福の光

2026年11月03日 文:森春菜

朝7時

朝7時。目を覚ますと、窓から柔らかい白い光が入ってきます。寝ぼけまなこで身支度をして、一日が始まります。

生きていると、美しいことや喜ばしいことばかりではありません。時に、さまざまな困難や悲しみが、どっと肩に降りかかります。

朝7時は、私にとって、前の日に降り積もったあらゆる荷物をいったん下ろし、新しい一日として、またゼロから歩き出せる時間です。喜ばしい、再スタートの時間です。

そして、朝7時に降り注ぐ光を、私は、毎朝生まれ変わることを祝ってくれる「祝福の光」だと思っています。

代官山 ANNA DIAMOND Gallery の外観
グリーンのベルベットの什器と流木の脚

朝7時の光に包まれる場所

代官山のギャラリーは、壁も、色も、設計も、すべて「朝7時の光」というビジュアルアイデンティティのもとに作られています。

来てくださった方が、いつでも、肩に降り積もっていた荷物を下ろせるように。朝7時の光に包まれたときのように全身が祝福されて、まっさらな気持ちで、また新しい日を歩き出せるように。そんな空間にしたいという一心で、作り上げた場所です。

床は、朝の光に合うグリーンです。壁には、宇和島で仕入れた真珠の貝殻から独自に開発した漆喰を採用しました。よく見ると、ところどころに貝殻の光が残っています。(宝探し気分で、見つけてみてください!)

貝殻を漆喰にする工場

真珠の貝殻

宇和島の真珠の貝殻

2025年1月、壁を塗る

貝殻の光

代官山ヒルサイドウエスト

場所は、代官山ヒルサイドウエストです。

この一帯は、高度経済成長期の過度な商業開発を避けるために、建築家の槇文彦さんと、土地を守ってきた朝倉家が二人三脚で、30年近くかけて少しずつ育ててきた場所です。まるで地層のように、丁寧に文化を醸成させるために開発された地区です。

だからこそ、代官山に流れる穏やかな時間や、過度な消費社会から一歩距離を置いたような空気は、彼らの設計と、土地と文化を一緒に育てるという思想の賜物だと考えています。

私はもともと、この建築家の作品に惚れ込み、一人の消費者として足を運んでいました。ご縁があって、この素晴らしい代官山の一角、彼が手がけた建物に、ANNA DIAMONDの精神的な拠点を置くことができました。

これは本当に喜ばしいことで、ここでお客様をお迎えできることを、心から嬉しく思っています。

✴︎✴︎✴︎

2025年2月にオープンしてから1年半が経ち、ありがたいことに、想像以上にたくさんのお客様にご来店いただきました。

空間をもっと広く使いたいという思いから、お店をフルリニューアルして、2026年8月1日に再スタートを切りました。

什器のスケッチ

什器のスケッチ

工房で仕上がった什器

工房で仕上がった什器

グリーンのベルベットに並ぶリングとネックレス

こじんまりとしたお店ですので、混雑時には少しお待たせしてしまう日もございますが、ここでお客様と過ごす時間は、私にとってかけがえのないものです。

日頃はフランス・パリにいるため、すべての日程で店頭に立つことはできませんが、東京に滞在している期間はできる限り在店しております。

ぜひこちらでゆっくりと、お客様の人生に寄り添うジュエリー探しのお手伝いができれば幸いです。

この土地での体験が、ただの消費行動を超える豊かな時間となることを願っています。

ANNA DIAMOND Gallery 詳細:こちら

ANNA DIAMOND Founder / Designer

森春菜

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